昨年の4月に消費税が5%から8%に上がり、もうすぐ2年が経とうとしています。
消費税の話題が上がるたびにどこからか聞こえて来る台詞があります。
それは—–
「それでも世界各国から見たら低い方だよ」
—–果たして、それは本当なのでしょうか?
他の国の消費税率を少し見てみることにしましょう。
国税庁のホームページには、各国の消費税率がグラフ付きで掲載されています。
これだけ見るとヨーロッパ各国の数字には驚いてしまいますね。
「それでも世界各国から見たら低い方だよ」—-この台詞にもうなずけます。
しかし消費税率だけ見ていてはわからないことが沢山隠れています。
例えば25%という数字が目を引くスウェーデンですが、
あくまで25%というのは標準税率であり、決して一律に25%の税率がかけられているわけではありません。
公共交通や出版物、食料品には、現在日本でも検討されている軽減税率が設けられています。
何よりも大きいのは19歳未満の医療費、大学までの教育費が無料となっていることではないでしょうか。
奨学金の返済苦問題をニュースで耳にすることが増えてきた日本とは全く状況が違いますね。
イギリス、カナダなどの国々では食料品の消費税は基本無税となっています。
贅沢品と生活必需品の税率を分けている国のほうが多いのです。
このように、消費税だけで比較すると日本はまだまだ世界各国に比べたら税率は低いと言えますが、
大切なのは、支払った高い税金が自分たちにどのような形で返ってくるかということです。
2017年4月から消費税は10%に増税されることになっており、
それに伴い現在、軽減税率の議論が進んでいます。
日本国民全員が納得のいくような結論が出ることを期待したいですね。