昭和初期の日本の街並みなどを映した映像などを見ていると、
行き交う自転車にナンバープレートのようなものがついていますよね。
ご年配の方はご記憶がおありの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
現在のシール型の防犯登録と同じもの…のように思いますが、
あれは自転車鑑札と言って、現在の車と同じ様に税金を納めた証。
かつて日本には自転車荷車税というものが存在していて、
1958年に廃止されるまで自転車の所有には税金がかかったのです。
廃止された税金で有名なものは他にもあります。
例えば「トランプ類税」。
花札、トランプ、麻雀牌などギャンブル性の強いカードゲーム類に課せられたものです。
こちらは所有している人が払うものではなく、製造業者に納税義務がありました。
1989年の消費税導入に伴って廃止されましたが、
トランプに会社名が印字してあるのは納税証明の為の印字の名残だそうです。
今度トランプを手に取ることがあったら確認してみてください。
他にも、「犬税」というものも存在していました。
名前の通り犬の飼い主が支払う税金でしたが、こちらは昭和57年を最後に廃止に。
この犬税、元をたどると将軍徳川綱吉の時代に「生類憐みの令」が出され、
動物、特に犬を大事にするように命じた結果、町に野良犬が増え、
その犬たちを収容する犬小屋を建てる為の費用を賄う為に徴収が始まったのだそうです。
時代の移り変わり、生活様式の移り変わりと共に税金の種類は変化していきます。
犬税は廃止になりましたが、昨今のペットブームを受け「ペット税」の導入を…
という話題もチラホラ聞こえてきたりします。
今度、どのような税金が登場していくのでしょうか。
社会が良くなる為には仕方がないことですが、あまり増えないでほしいものですね…。