2016.10.10 最高税率93%?!

genzei01

人は、良いことはすぐに忘れ、悪いことはいつまでも覚えている生き物です。
悪いことを覚えていることで、危険を回避するという本能があるのだと思いますが、
せっかくのいい思い出もいつか忘れてしまうのかと思うと、切ないものがあります。

このブログでも度々話題にしている、消費税の導入の頃の事。
あの頃こんなことがあった、こんなものがこんな風に値段があがった、
など、詳細に覚えている人もいるのではないでしょうか。
しかし、昔はこんなに税金が高かったけど、今はとっても楽だよ〜という話はあまり聞きません。
実際、増税ばかりだからじゃないの?と思ってしまいますが、
実は、何度も減税を行っているんです。

こちらをご覧ください。

genzei02

(※財務省ホームページより)
こちらは、所得税の税率構造の推移を表したものです。
左から右へ時代が進んで行っていて、一番右端が最新のデータ(平成27年)となっています。
平成27年の時点での、住民税と所得税を合わせた最高税率は55%です。
そこから少しさかのぼって、平成7年は(住民税と所得税合計)65%。
あれ?今より多いですね。
さらに遡ると、65、76、78、88、93%…
そうなんです、実は昭和49年には、住民税と所得税を合わせた最高税率は93%だったんです。
そこからだんだんと下がっていき、今の55%に落ち着いたのです。
実は減税をなんども行っているのですが、あまりそのことが話題になることがないんですね。

この時代のお金持ちというと、松下幸之助が思い当たります。
彼は沢山稼ぎましたが、その分とても沢山税金を払っていました。
10億円稼いで、9億円税金を払い、手元に残ったのは1億円だったとか。
それでも
「9億円の税金を国に払ったと言うより、お国のために10億円稼いだので、
ご褒美に1億円いただいた感じです」

と語ったと言われています。
立派すぎて、なんとコメントしていいのかわかりません…!
もうこのようなお金持ちは現れないかもしれません。
彼が未だに、若者たちから「尊敬する人」として名前が挙がるのも納得ですね。
(via 財務省ホームページ)

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