2018.1.16 世界年金ランキング、日本は何位?

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何かと話題になる日本の年金制度。
若い世代の人たちは恐らく不満の方が多いかと思いますが、
果たしてこの日本の年金制度は世界から見てどう評価されているのでしょうか。

世界最大級の人事・組織コンサルティング会社マーサーは、
毎年、世界30ヵ国の年金制度を「マーサー・メルボルン・グローバル年金指数」として、
レポートとランキングを発表しています。
評価指数は40以上の質問項目から構成され、各国の公的、私的年金制度の積立や
個人貯蓄などの年金以外の資産についても客観的に評価しています。

果たして、日本は何位なのでしょうか。

2017年のランキングはこのような結果になっています。

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1位は2012年から6年連続で首位を維持しているデンマーク。
十分性、持続性、健全性からなる総合指数は78.9となっています。

これに対し日本の総合指数は30位中29位。
総合指数は43.5、評価はDとなっています。
2009年の調査開始以来、日本は指数、評価ともにほぼ変わりがない状態で、
常に下から数えた方が早い順位。

マーサージャパン年金コンサルティング部門チーフ・アクチュアリーである伊藤寛太氏は、
日本の年金制度の評価について以下のようにコメントしています。

「2017年の日本の年金制度の総合評価は、30ヵ国中29位と、前年に引き続き下位に留まっています。
総合指数は、公的年金・私的年金を含めた年金制度を、十分性、持続性、健全性、の3つの観点から
検証しています。日本の総合指数が低いのは、十分性と持続性の指数が低いためです。
前年と同様に、十分性に関しては、年金給付による所得代替率 (現役世代の年収に対する年金給付額の
比率) が低いこと、税制や私的年金の仕組みが年金受給を促す形になっていないこと、
などにより指数が低くなっています。
持続性においては、少子高齢化に伴い、高齢者人口割合の増加していること、平均余命の増加に伴い、
公的年金の期待支給期間(年金支給開始年齢時の平均余命)が長くなっていること、
更に、政府債務残高が大きいことなどの要因により指数が低くなっています。
少子高齢化に伴い、公的年金では、給付水準の引下げ、支給開始年齢の引き上げ、
マクロ経済スライド方式による給付調整等が行われてきました。 現役世代の負担面では、保険料の引き上げも行われ、2017年から保険料率が上限に達しました。
今後の高齢化の進展で、給付と負担の観点から、更なる支給開始年齢の引き上げも考えられます。
そのような状況になれば、私的年金での補完の強化策や高齢世代の労働市場への参加促進策など、
老後資金の蓄え方と、高齢期に向けたキャリア形成や働き方をセットで考えることが重要となるでしょう。」

少子高齢化が進む中、抜本的な改善が見られない限り、
日本がランキングで上位に食い込むことは難しそうです。

ちなみに、1位のデンマークの年金制度とはどのようなものか、
気になった方は是非こちらのページをご覧ください。
年金制度の他にも、社会福祉、教育制度についても記述されているので、
是非お時間があるときにご覧になってくださいね。
正直、現在の日本の状態とはあまりにも違うため少し落ち込んでしまうかもしれません。

(via NIKKEI STYLE)

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